12 The hanged man 吊るされた男 困難より変容
〜精神的修行・縛られている状況から自由になる〜
3(精神性・神性・生産性)と4(物質性・社会性・規則性)をかけると12になります
12は完全という意味がありますが吊るされた男は逆に向いていることから完全にするための試練とも取れます
12は調和、協力の意味もあり一人で悩まず周りに協力を仰ぐ、相談するとも考えられます
又12月ヶ月、12支、12星座など月の動きが関わることに多く用いられ、「自然と一体」という意味合いもあります
ケブラー〜ホド
生命の木ではケブラー(正義)からホド(栄光)を結ぶ「メム」というパスが割り当てられます
ヘブライ語 メム
メムは「水」を意味し、数字は40で裁きや罰の期間を表します
水は生命の源ではありますが津波などの災害を起こしたりもします
上記のことから思い出されるのは「ノアの方舟」ですね
そのほか円熟・融通・同化力・真理・自由などの意味合いもあります
占星術
水のエレメントが対応しています
吊るされた男は全身が水没して描かれています
それは洗礼であり死にゆく姿でもあります
汚れを落とす・通過儀礼の意味合いとなり破壊と再生も表し、又水のエレメントは感情に主きをおくので心を見つめる、幻想、錯覚など意味します
吊るされた男
吊るされた人は「死にゆく神」とされています
目や鼻、口や耳が描かれていないので自我の消滅、又は五感を感じないでその分内側に向いている状況を表しています
ポーズを見てみると上半身は三角形を表し、下半身は十字架(四角形)を表していて、これは闇からの救済を象徴しています
逆さずりの状態は本来あるべき姿ではないことを意味します
又背景の正方形からなる格子模様は規則正しさを表し、制限された状況を示唆しています
この絵は非常に苦しい状態を表し「死にゆく神」と言われるようにこの男性は死の一歩手前です
そのような状態になったのは自分の中の古い考えや常識であるかも知れませんし運命的なことであるかも知れません
しかしここには二箇所、蛇の絵柄が描かれています
蛇は知恵であり変容の象徴であります
これらのことから知恵や自分の感情、思考を変えることにより希望があることを意味しています
シンボル
吊るされた男 | 死にゆく神 苦しい状況・困難 |
---|---|
目・鼻・口・耳がない | 自我の消滅・内側に意識が向いている |
ポーズ | 十字の脚=現実性 三角形の腕=神性 救済の象徴 |
逆さ | 逆転・通常でない状態 |
蛇 | 再生・変容・知恵 |
青い鉄格子柄 | ワンパターン・ルール・規則・制限 |
緑の背景 | 希望の光 |
緑の円盤 | 救出・希望・優雅さ |
白い光 | インスピレーション |
イメージするヒント
死にゆく神は自分が死ぬことにより(犠牲になる)次の世代、新しいものを産み出そうとしています
このカードは自己犠牲という観念は古い価値観であり非生産的であると伝えています
古い価値観、社会のルールなどに縛られる事から抜け出すことは困難ではあるが自分が変わることで希望はあるということだと思います
意外と自分が勝手に作ってしまっている妄想が原因であるかも知れません
そういった意味でも自分の本当の望みは何か、自分はどうなりたいのか素直な気持ちで向き合う事が大切さを伝えていると感じます
このカードが出たらまず物事の捉え方を変える事で問題解決の糸口が見つかるかも知れません
同時にその苦しい状態が幸せになるために必要なことである場合があることも念頭に置きましょう
わかりやすい例は出産になります
キーワード
トート・タロットでは基本逆位置は読みませんが周りに出たカードや状況に応じてポジディブにもネガティブにも捉えていきます
一つの物事であってもいろいろな角度からみて捉え方が違うのと一緒です
カードのイメージからご自分でいろいろ考えてみましょう
救済・希望はある・必要な試練・忍耐・犠牲・困難・苦しみ・耐える人・犠牲的な考え・自信を失う・理不尽・精神的修行・同じことの繰り返し・自らの苦境・損失・失敗・罰
苦難の先の幸福
視野を広げる
自己犠牲になっていないか?
悩みの解決策が見つかる
自分で苦しい状態を作っていないか?
まとめ
基本的には苦難を通して何かを得るというカードになります
ネガティブなことも後で振り返った時あの出来事があってよかったんだと捉えられる自分でありたいものです
何か参考になれば幸いです